たびてつ・筑波大学写真部合同鶴見旅行 旅行記

旅人 Mu


 はじめに、初寄稿のため拙い点などあることご了承願いたい。
 さて、本稿では2023年8月5日、我々たびてつと筑波大学写真部さんとの合同で実施した鶴見旅行の旅行記をまとめる。
鶴見線205系 @浅野駅
 大まかな旅程としては、東京駅に全員で集合し、2班に分かれ周辺の写真展を巡る。その後班ごとに電車で移動し、鶴見線国道駅周辺を探訪し、さらに扇町駅にも訪れ、最後に海芝浦駅で景色を望むというプランだ。
 旅の始まりは高速バス「つくば号」から始まった。つくば号はつくば→東京の上りのみ、IC運賃が950円(2023年9月時点)と、つくばエクスプレスと比べて破格の運賃であり、所要時間の長さや渋滞などによる遅延率の高さを考えなくてもよい場合はかなり都合がいい。私を含めた数人はつくば号を利用して東京駅へ行き、残りの参加者と合流した。
 東京駅からは2班に分かれて昼食を取ったのち、写真展をめぐることとなった。我々の班は東京駅の八重洲口側のコンコースにあるお蕎麦屋さんで食事を取り、3つの写真展を見に行った。
 最初に向かったのは富士フォトギャラリー銀座である。8月5日当時、2つの写真展が行われていた。『英国鉄道 写真展 Rail Britannia II』はイギリスの鉄道風景を撮影した複数の写真家で構成された団体によって行われていた写真展であった。どの作品もエキゾティックで興味深いものであった。『町田奈穂写真展 NAVIGATORS』は町田奈穂氏が様々な国で出会ったネコを主題とした写真展で、異国の地に暮らす様々なネコの様子を写した作品が印象的であった。
 次に訪れたのはソニーイメージングギャラリー銀座である。ここでは『寺沢 孝毅 作品展 Amazing Ocean 碧き海に躍る生命』が開催されていた。作品にはどれも海を舞台に生きる生物の力強くも繊細な様子が収められていた。
 最後に訪れたのはライカ銀座店である。ここでは『コハラタケル 写真展 「撮縁」』が開催されていた。また、同ビル2階のライカプロフェッショナルストア東京では『西田航写真展「GAZE」』が開催されていた。私はライカのカメラを手に取ったことがないので作品への解像度が浅いながら、空間的要素も含めて格別な雰囲気を感じた。
銀座歩行者天国
 写真展巡りの後、散策をしていると大通りが歩行者天国となっていた。事前に調べていなかったが、銀座歩行者天国として定期開催されているそうだ。非日常感を楽しみつつ有楽町駅まで歩き、京浜東北線で鶴見駅へ、そこから鶴見線で国道駅まで向かった。ちなみに、国道駅でもう一つの班と合流したが、その班は京急線を利用し花月総持寺から歩いてきたそうだ。
国道駅 駅構内
国道駅駅舎横の機銃掃射痕(信号機右)
 国道駅は昭和5年、1930年の開業以来大きな改装はされておらず、特に高架下のコンコースは開業当時の雰囲気を残している。また駅名の通り、駅南口は京浜国道、国道15号線に面しており、駅舎正面横には第二次大戦期の機銃掃射による銃弾の痕が見られる。
水素ハイブリット試験車「HYBARI」
扇町駅周辺の地域猫
 国道駅で撮影した後は、扇町駅に向かった。扇町駅には水素ハイブリットの試験車両「HYBARI」がちょうど留置してあったほか、扇町駅周辺はネコが多いことで有名であり、地域猫をこぞって撮影していた。また、風向きの関係で、羽田空港から離陸した航空機も視認できた。ちなみに、私のお気に入りはターャジス味を感じる「ルタンレンパャジ」。企業名のため写真の掲載は控えるが、自動車特有の表記で普通に左から読もうとすると「パャ」と発音不可能になる文字列が生じていた。
 扇町駅を後にし、浅野駅で乗り換えて海芝浦駅へと向かう。ここである1つのことに気がつく。浅野駅から乗車した列番1803の電車の海芝浦駅到着時刻は18:33、帰路の列番1902Bの電車の海芝浦駅発車時刻は19:55、さらに8月5日の海芝浦駅付近の日の入り時刻は18:42であった。すなわち、日の入り後の海芝浦駅構内および隣接する海芝公園で1時間を潰す必要があるのだ。海芝浦駅に到着するも、案の定同業者がいるはずもなく、貸し切り状態の公園のベンチで途中のコンビニで購入した夕食を食べつつ、風の吹き荒れる中、手持ちで夜景や工業地帯の風景、クルーズ船などを撮影していた。ただ暗いということを除いてはすぐに1時間が過ぎ、1日の旅を終える電車に乗り込み帰路についた。
海芝浦駅からの景色
海芝公園からの夜景


旅人キドリ 2023年雙峰祭号