座談会企画! つくこんテーマトークver.4

みなさん、こんにちは。この座談会企画も、いよいよ最終回となりました。今までは団員の普段の様子や関係性、趣味など様々な面を通して、つくこんの雰囲気をお伝えしてきたつもりですが、この回では、つくこんではどのようにして歌と関わっているのか、というところから、つくこんの紹介ができれば良いなと思っています。このテーマトークを通して、筆者自身も、歌との関わり方というのは、本当に様々あるんだなということを感じました。それぞれが異なる環境からきているからこそ、つくこんに対して抱いている実感というのもみんな違います。その一方でみんな口をそろえて「これはつくこんに入ったからこそだ」というものもありました。筆者としても、なかなか興味深い話でした。それまでとは一味違ったトークを、お楽しみいただけたらなと思います。

協力メンバー

S(筆者、テノール3年)

 T君(テノール3年)

 A君(バス2年)

 Kさん(アルト3年)

 Oさん(ソプラノ2年)

 Iさん(アルト3年)

言葉を「歌う」歌い方

――S:よし、ある程度、回ったので(様々な話題で話を聞けたので)、ラストトークテーマに行きましょう。最後は、ちょっと真面目で、ここにいるのがちょうど高校でも合唱をやっていたメンバーなので、「高校でやっていた合唱と、大学での合唱、こういうところが変わったな」ということを聞きたいと思います!

(一分後)

――S:では、話を聞いていきたいと思います。最後は、「戻ってきてTから」と言おうとしたけど。まだ書いてる?

I:書いてるね、まだ

S:じゃあ、Aから聞いていこうかな。

A:はい。そうですね、大学の方はすごい気軽ですね。やっぱ、高校のときは県抜けなきゃとか、そういうこともあったんですけど、大学入ってからはそういうことを考えなくていいので。なんか、新しい合唱との向き合い方というか、こういう関わり方もあるんだなというのを思いました。

S:うんうん

A:あと、高校のときは年に2曲、3曲? 朝日(コンクール)で、課題曲、自由曲。あとは冬のコンテストで、一曲。まぁ、愛唱曲とかはあるんですけど、ちゃんとぐっと力をいれてやるのは、3曲くらいで。それはそれで、じっくりやるのは好きなんですけど、大学来てから、4ステージ分(約20曲強)やるじゃないですか。だから、普通に大学の方が色んな曲に触れることができて、僕けっこうfでグワーッとくる曲とか、音圧!みたいな曲すごい好きなんですけど、高校のときは「そういう曲しか…」っていう思考があったんですけど、大学入ってからは「ああ、そうじゃない曲もすごいおもしろいんだ」って思う様になりました。最後に…大学入ってから、褒められる機会増えたなって。

S:なるほどね笑

I:大変だったね笑

A:あんま褒められた記憶ないんですよね。

K:たしかにストイックそう笑

※当然ですが、みんなAの出身高校がどこかは知っているので、それに基づいたイメージで話してます。

A:大学来たら、あれなんか、指揮者もパトリも褒めるなって。

S:笑 どんどんほめます笑

A:まぁ、これはこれでいいんだなって。自分はどうしても高校のときのノリが続いているところがあるんですけどね。ここいいね、って言われるのが、恥ずかしいっていうか。大学入ってから、ほめるのって大事なんだなって。

K:大事だよ、していいんだよ。

S:うん、いやそう、コンクールとは全然違うじゃん。付き合い方が。だから、面白いなとは思うよね。ただ、やっぱ指揮者側からするともうちょっと時間ほしいなとは思うけどね笑

K:まぁ、それはそう笑

S:それはそれでね。言ってくれたことは本当にわかる。なんか、総括してくれちゃったって感じなんだけど。

去年の定期演奏会のパンフレットから、曲目のページです。去年はコロナの関係で、3ステージ構成でしたが、今年は4ステージ構成の復活を目指しています。

――S:じゃあ、K。

K:はい、私は、まず人数が多い。高校のときの3倍…2倍くらいかな。あと、みんな出す音がデカいというか、規模が一回り大きくなるからいいなーって思う。で、Aも言ってくれたけど、色んな曲をやるなっていうのは思った。あと、合宿はなかったし、ドイツ語の歌も歌ったことはなかった。ドイツ語の曲とか歌うと、こういう時代の曲(今年はブラームス、1800年代ロマン派の曲)も面白いなって。

S:うーん、そう考えると、視野広がるかもっていうのはおもうね。ドイツ語もやって、髙田先生の曲もやって、これを同時に真剣にやる機会は絶対ないだろうと思う。他では、学べない歌い方(髙田先生の曲では、日本語の言葉というのを非常に活かした歌い方をする)だなと。

K:なかなかやらないよね。

――S:そしたら、Oは?

O:私は逆に高校のときは、大学の2倍くらいの人数で歌ってました。

K:すげー

O:それもあって、ちょっと人数で押してる面が強くて、音圧とか、人数が多いので、めっちゃハーモニー鳴らすみたいな。そういうのがメインだったんですけど。大学に入ってからは、言葉一つ一つに対するアプローチの仕方が、こんなのもあるんだっていう感じで。あとは、高校のときは、先生が絶対でそれに従って、パートリーダーとかがパー練するみたいなけっこう受動的な感じだったんですけど、大学では特に学生のステージは、皆で創っていくっていう感じがあって、面白いなって思いました。

練習後、今日の反省や次やっていくこと、練習やってみた質問などをパートリーダーや指揮者で話しています!

いい音よりもいい曲を

S:こうして話聞いてみると、割と35人くらいって絶妙な人数だね。色々なアプローチがとれる。まぁ、けど中途半端って言えば、中途半端だけど。

K:でも、まぁ小さいグループの中で、一番大きい規模感

A:それこそ、Aグループの最大くらい

一同:そうだね

(全日本合唱コンクールでは人数によって部門が分かれており、Aグループは6名以上32名以下のグループのこと)

――S:それでは、Iはどうですか?

I:えーっと、一つ目が、やっと詩について考えるようになったというか。

一同:あー

I:なんか今まで、小学校くらいからやってたけど、高校でミュージカルとかやって、やっと歌詞とかに気を遣うようになって。でもそれとはもっと違う…なんていうんだろう。もっと前はコンクール受けする選曲だったから、あんまり言葉についてそんなにやってこなかったから、それがすごい新鮮だった。それと、Aも言ってたけど、昔より気楽にできる。コンクールじゃないっていうのと、自分の時間を削って削ってみたいな…高校はそんな感じだったから、そういう感じじゃなくて、休んでも自分でカバーすればいいし、やりやすいなって。みんなそんなにピリピリしてないから、穏やかでとてもやりやすい。

――S:なるほどね。たしかに穏やかだよね。まぁ、俺の場合は、高校も大学もどっちもゆるめだったけどね笑 この流れで自分のも言っちゃいますね。

S:自分は、指揮者だから、運営にも若干携わるということもあって、丁寧に人と話すようにはなったなと思う。高校のときとかも、イェーイみたいな学生のノリでの会話はもちろんありましたけど、なんかそこで「さぁ、ここはどう表現しようか」とか「ここに間に合わせるために、どう練習を組み立てればいいか」とかそういうことを、相談したり相談されたりする中で、より丁寧に人と話しているなという感じはある。あっ、T、書き終わってるね。

T:(無言でうなずく)

S:ということで、ラストよろしく

T:えーっと、まぁ、かぶると言えばかぶるんだけど

S:そうだよね笑

T:なんか音…なんていうんだろう、音よりも言葉を大事にするかんじ。なんか、言葉大事にするために、音を犠牲にしたりとか、必要ならそういう方法もとるというのは、音として綺麗な音楽というよりは、歌詞の部分を大切にしてるなっていうのはある。いい音というよりも、いい曲という方向性というか。

あとは、合唱以外で人と絡むことが増えた。高校のときは、ずっと部活やってたかんじだったけど、みんなで遊んだりとか集まったりとかして、仲を深めることが新鮮だなと。

――S:うーん、なるほどね。意外にやっぱみんな変わってる部分あるね。おれが一番変わってないかも。もちろん、AとTの高校(二人は同じ高校出身)は、これより人数多かったよね。

A:だいたい70人くらい

T:ひとつの代で20はいるかな。

S:なんか羨ましいな、ちょっと俺らの高校に分けてほしい。Iのところは?

I:わたし…60人くらい?

K:えー、おおいー

S:けっこうそれぞれ違うもんだね。話してみると、意外に知らないこととあったりしておもしろいかも。ということで、ちょうど、一時間くらいかな、予定の時間になったので、今回の座談会の企画は終わりにしようと思います。みなさん、ご協力ありがとうございました。

みなさん、最後まで読んでいただきありがとうございました。このテーマトークでも言っていた通り、言葉を重視していて、「詩と音楽の密接な融合」ということを目標に活動しています。特にドイツ語や髙田先生の曲では、常任指揮者の鈴木茂明先生からの指導でこれらの曲を歌います。もちろん、世の中には言葉重視よりも、音楽の流れを大切にする曲もあったりするので、一概に言葉だけでアプローチしていくというわけではありませんが、歌詞などを大切に見ていきながら進めていくという姿勢は大切にしています。つくこんは、いつでも団員募集中(特に男声は泣いて喜びます)なので、興味持ったらぜひ体験・見学等に来てみてください。連絡はメールやツイッターでもできるので、お気軽にご連絡ください(フッター部分の各種アイコンからとぶことができます)。では、4回にわたった座談会企画もこんなところで終了したいと思います。読んでいただきありがとうございました。