(雙峰祭)魚をゆる~く語ります

カテゴリー:コラム雙峰祭2021

投稿日 2021105

更新日 2021年10月6日

こんにちは、ryoと申します!

私はが好きで、川の魚から海の魚まで、様々な魚の採集や観察、撮影を行っています。このコラムでは、私が今までに遭遇した魅力的な魚たちについてゆる~く語っていこうと思います!

川の魚編

日本産淡水魚は通称『日淡(にったん)』と呼ばれ、近年は愛好家が増えているように感じます。そんな日淡の魅力はずばり、『控えめな美しさ』であると私は考えています。水族館で見られるような熱帯の色鮮やかな魚たちと比べると、日淡たちははっきりいって”地味”です。しかしながら、そこには確かな美しさが隠されているのです。私はそこに、勝手に”和の心”を感じています。そんな日淡たちの魅力が、読んでいただいた方に伝われば、これ以上幸せなことはありません。

アジメドジョウ

アジメドジョウは近畿地方の中流域を中心に分布するドジョウの仲間です。石の表面に付いている藻類を食べているため口が吸盤上になっています。丸々とした顔が非常にキュートですね!一部食用とする地域もあるみたいです。美味しいのでしょうか、食べてみたいです。

トウカイコガタスジシマドジョウ

トウカイコガタスジシマドジョウは東海地方を中心に分布する、これまたドジョウの仲間です。実は私は日淡の中ではドジョウの仲間が好きなんです!詳しく言うとこの種はコガタスジシマドジョウの亜種(地域特有の集団など、種よりも小さい分類)にあたり、西日本には地方特有の亜種がたくさんいます。模様やひげの長さが違ったりしてどれも可愛いんですよ!

カワヨシノボリ

カワヨシノボリは関東以西の中流域に広く見られる、ヨシノボリというハゼの仲間の一種です。ヨシノボリの仲間は日淡の中でも色鮮やかな種が多く、会うたびに見惚れてしまいます!ヨシノボリの仲間は現在分類が混乱しているため、整理されることを心待ちにしています。

まだまだ魅力的な日淡はたくさんいますが、今回はここまでになります。お気に入りの日淡には出会えましたか?続いて海水魚編です!

海水魚編

淡水魚編の写真は全て川に入って網で捕まえた魚たちを撮ったものなのですが、海水魚編の写真は海で素潜りをして海中で撮ったものが中心になります。日本で潜っていても水族館で見られるような色鮮やかで美しい魚に出会うことができます!先ほど日淡の魅力を語りましたが、やっぱり海水魚も魅力的なんですよね。海中で目の前に広がる色鮮やかな海水魚たちの群れを見てしまうと、もう戻れません。水族館以上の感動があります。もしかしたら今日紹介する海水魚の中に、皆さんが水族館で見たことのある魚がいるかもしれません。

キヌカジカ

キヌカジカは日本各地の岩礁域で見られるカジカの仲間です。一枚目の写真をパッと見てどこにいるかわかりましたか?このように岩の表面に擬態しているんですね。潜っていても見つけるのが難しいんです。目の後ろにある”皮弁”というまつ毛のようなものがとってもキュートです!

キンギョハナダイ

キンギョハナダイは南日本の岩礁域やサンゴ礁域で見られる鮮やかなオレンジの魚です。浅瀬に群れている姿は本当に美しいです!観察しているとサンゴ礁や岩の隙間に隠れたり出たりしていて、とても可愛らしいです。いつ見ても興奮してしまいます!

ハナゴイ

ハナゴイはサンゴ礁域で見られる鮮やかなピンクの魚です。水深10mほどの場所で群れているのをよく見かけます。深いところにいるため接近するのが難しく、光もあまり当たらないため撮影は難しいのですが、写真の子たちは珍しく2mほどのところに居てくれたため、鮮やかな色を写すことができました!

ハナミノカサゴ

ハナミノカサゴは南日本の岩礁域で見られます。ヒレのトゲに毒があります!写真の子たちは岩の隙間に逆さに付いていたので、水面からは姿が見えませんでした。岩の隙間を覗き込んだ時にこの魅惑的な模様が表れ、非常に感動しました!その感動が忘れられず、潜るときには頻繁に岩の隙間を確認するようになりました。

クラカケチョウチョウウオ

クラカケチョウチョウウオは南日本の岩礁域やサンゴ礁域で見られるチョウチョウウオの仲間です。チョウチョウウオの仲間は水族館でもよく展示されていますね。目の周りのパンダのような模様が可愛らしいです!クラカケチョウチョウウオは日本で見られることがとても少なく、一匹見られただけでも本当に幸運でした。この写真は水中で撮った動画に写りこんでいたものなので、いつか鮮明な写真を撮りに行きたいと思っています!

カクレクマノミ

カクレクマノミはサンゴ礁域で見られるクマノミの仲間です。“ニモ”のモデルとしても有名ですね!(実は違うらしい?)クマノミの仲間はイソギンチャクと共有していて、この子たちも写真のようにイソギンチャクの間を泳ぎ回っていました。水族館でよく展示されていますが、実際海の中で見ると本当に鮮やかで、見つけたときは本当に感動しました!

海水魚編もこれで終わりになります。海水魚はやはり鮮やかで美しいものが多いですね!水族館でよく見られる魚たちも、実際に海の中で遭遇すると違った感動を与えてくれます。執筆中にここまでに紹介した魚たちとの出会いを思い出し、フィールドに行きたくなってきてしまいました。秋学期の授業を乗り越えたらまた遠征に行こうと思います!

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます!最後にこのコラムを執筆するにあたって参考にした書籍、Webサイトを軽く紹介します。興味がある方はぜひ目を通して見てください!

『増補改訂 日本の淡水魚』山と溪谷社-日淡の図鑑といえばこれ!という一冊。似ている種の識別点がわかりやすい。

『改訂版 日本の海水魚』山と溪谷社-上の図鑑の同じシリーズの海水魚版。掲載種がとても多く、写真が綺麗。

『日本のドジョウ』山と溪谷社-日本のドジョウについて最も詳しく書かれている図鑑。マニア向け。

『WEB魚図鑑』https://zukan.com/fish/internal4851-掲載種が非常に多く、写真も多い。