2020.5.12 : 栃木県某所

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投稿日 2020513

更新日 2020年7月29日

先日、栃木県某所に行ってきた。
いくつか目ぼしい水生昆虫が得られたので報告する。

  

ヒメシマチビゲンゴロウ Nebrioporus nipponicus (TAKIZAWA,1933), 栃木県

モノトーンの綺麗なゲンゴロウ。少し大きめの河川中流域の小石だらけの淀みを探すと見つかる。昨年は部室ぐらいの範囲にわらわらたくさんいるポイントがあったが、今年は川の流れが変わってしまい、そこは消失してしまっていた。茨城で記録があるのか分からないが、多分あっても超少ない。ただ、今年は去年の台風の影響で、流されてきた個体がいるかもしれない。

 

 

  

ゴマダラチビゲンゴロウ Oreodytes natrix Sharp, 1884, 栃木県

お洒落な水玉模様のゲンゴロウ。写真撮ってなかったので過去写真を流用してますすみません。ヒメシマチビと同じで、河川中流域の淀みで小石をわちゃわちゃしてると出てくる。こちらはヒメシマチビよりは生息場所を選ばないので、割としょぼくれた川の河原にいることもある。流されてきた個体の可能性が高いけど、今年は茨城県でも見つかっている。あと今年は東京のど真ん中の多摩川でも出たらしい。もしかするとつくばの近くでも見つかるかも…?

 

 

  

クロズマメゲンゴロウ Agabus conspicuus Sharp, 1873, 栃木県

上2種とは別の場所で採集した。こちらはちょっと水が冷たい=湧水が入るような止水域で見られる。この仲間の中では見易い部類だが、多少環境を選ぶので頻繁に見られる訳では無い。茨城だと北西部から北部にかけて確認している。

 

 

  

クビボソコガシラミズムシ Haliplus japonicus Sharp, 1873, 栃木県

とても珍しい種。おそらく栃木県で10か所程度でしか正式な記録が無い。これはやばいかもしれない…!と思って調べてみたらしっかり既知産地でした。栃木のレッドデータだとカミヤコガシラミズムシと混同されていたけど結構違う。なんとなくこっちの方が扁平で、模様がほとんど無い分淡い色に見える。この種は上のクロズマメゲンゴロウ以上に流れ込みのある止水に強く依存しているので、環境がかなり限られる。この仲間にしては珍しく河川敷でも見つかる様だが、自分はまだ見たことが無い。千葉でも最低2か所ぐらいは産地があるみたいなので茨城にもいる気がしているけど、多分今のところ記録はないと思う。こんな環境茨城では見つからんわ、みたいな場所でしか見たことが無いので、茨城で見つけるなら河川敷かなぁと思っている。